マルティン監督の【異色ウエスタン】。
西部開拓時代のアメリカ、口のきけない助産婦リズ（ダコタ・ファニング）は、羊飼いの夫と子供2人と幸せに暮らしていたが、村に牧師（ガイ・ピアース）が来てから家族に危機が訪れ。やがて彼女の悲惨な過去が明らかに…。
終始、【地獄絵図】のようなムードで2時間半近くの長丁場を観せ切る力技に酔う。
そこには【構成に寄る技】も大いにある。
ジャンルはミステリーなウエスタンで、ホラー的
要素も⁈と一括り出来ない。性別や職業への差別や暴力を受ける女性視点で描き出され、観る者をグイグイと引き込む吸引力を持っている。（ヘビーな
物語に耐性が無い者なら即リタイヤだろう。）
ガイ・ピアースが圧倒的な存在感を見せ、ファニング姉のダコタも好演。個人的には人気のエルより姉のダコタ好き。←完全に少数派。
終盤は息切れか、駆け足気味か、失速か、何れに
せよ【呆気ない】幕切れが勿体ない。
