ユーロスペースは満席。立見なんて何年ぶりか。それだけこの若い女性監督への注目が高いってことだろうけど、微妙にノレないところも。立っていて疲れたということもあるか。やっぱり映画はゆっくりと見たいなと。
1つの家。セリと母親がふたりで暮らしている。ところがその家には、トウコも暮らしていてサナを招き入れる。パラレルワールドともいえるが、2組の生活が徐々に関わり合いを見せていく…
ふだん生活している家に得体の知れない何者かがいるという不穏な感じ。でも同時に、自分も得体の知れない何者かになっていて不穏な感じを生みだしているという…確かに深いことは深い。
セリと母親の暮らしには微妙に昭和のにおいが。2つの世界には時間的なズレもあるのかと思うが、そのあたりは描かれない。というか、出てくる人間の背景がなかなか見えにくい。あえてそうしているんだろうけど、何をどう見たらいいのか今ひとつわからない。
最後の展開にいたるまでいろいろと伏線があったんだろうけど…。もう一度見てみたい。できれば座ってゆっくり(笑)