siorinn汐鈴

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のsiorinn汐鈴のレビュー・感想・評価

4.0
大義

大袈裟かもしれませんが、そんな言葉がふと浮かびました。

昨日チャーチル、今日ペンタゴンを見て、世の中を、いや世界を震撼させたり、一国を動かす時の個人の決断力や揺るぎない心とはなんと尊いものか。

スピルバーグの凄さは言うまでもないけれど、彼だから「撮れる」ものをよくわかってますよね。

見ていて、当時の再現力の凄さ。
メガネ、シャツからネクタイから今のラインとは明らかに違う小物たち、今の禁煙は何処へやらのみんなタバコ吸う吸う…
髪型とか、公衆電話、輪転機…

役者陣の演技も素晴らしい。
二枚看板はもちろんなのだけれど、みんなでメリルさんに詰め寄る役員たちの老獪さもまたいい。

もうひたつは、これ、1970年代でまだまだ女性の立場が弱い、軽んじられている時代でもあるのですよね。
そんな中、優しさも持ちながら、決断を下す、メリルさんが素敵なのです。

男性の添え物としてでなく、一人の人、ジャーナリズムとは?を見つめる彼女が。

これは是非、大統領の陰謀を見なければ…
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