Leaf

アネットのLeafのレビュー・感想・評価

アネット(2021年製作の映画)
3.6
先日のスパークス・ブラザーズから間を開けることなくこちら。
とりあえず最初からスパークスご両人が出てきてくれるのちょっと嬉しいくらいにはミーハーに成長。

レオス・カラックス監督作品も今回初鑑賞で、この作品がどれだけ監督らしいのかということはわからないけれど、ダークファンタジーだロックだミュージカルだという以前に圧倒的にアート作品だと思った。

世間に名を轟かすコメディアンとオペラ歌手の熱い愛、子供の誕生とそこからの転落劇。

個人的な感覚としては、自然にせよ人工物にせよそのままな感じを使いつつ、適度な付け足しと切り取り方で画面はどれもキマリにキマっている。
特に緑が印象的だと思ったんだけど、それになんか意味はあったのかな?

これまた直接的な表現避けがちなので最初はポカーンとするけど、アネットの存在くらいあからさまなことされると、なんか繋がり始めて緻密だったなと思わされる。
バナナとりんご食べてるご両人、しかもそれをアダム・ドライバーに演じさせるとは...そういうことだよね...?笑

スパークスの2人が"変化"にこだわっているということがわかった今となっては、今回の話は変わるべきところで変わることができなかった大人と変化の象徴としての子供であったようにも思えた。
もともとの"人形"から最終的に変化する様子は恐ろしくメタ的。実は当たり前だったのかも知れないけど、愛する権利と同じく愛されたい権利ってあるんですね。

ついでにアダム・ドライバーの歌声と肉体美も堪能できます。自分史上一番荒んだ役だったけど結局似合いますね。あとやっぱ演技うまくて、舞台上での迫力はすごかった。ただ、ネタの面白さは全くわからんかった😇
あとあの背面のアルファベットって服のサイズ?相変わらず体でかいんよ。

正直時間結構長いのもあって観賞後割と疲れたので、すぐにもう一回観たい!って感じにはならなかったけど、ドキュメンタリーでスパークス自身が言っていたように彼らの曲は深掘りする必要があるみたい...
今作も掘りがいがあるのは間違いない。
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