しゅんかみ

ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間〈スペシャル・エクステンデッド・エディション〉のしゅんかみのレビュー・感想・評価

5.0
生涯ベスト作品。
久々にこのスペシャル・エクステンデッド・エディション(SEE)を見返していたところ、FilmarksでSEEの感想を書けるようになっていたので書いてみる。

とは言っても、この映画のどこが好きかを語るのは非常に難しいんですが、とにかくこの映画に俺が映画に必要だと思ってる要素全部詰まっていると言っていいくらい好きなんですよね。
第3部の『王の帰還』を観終わった時には、号泣しながら「俺はこの映画を観るために産まれてきたのだ…」と思ったくらいでした。

王道RPGのような冒険ストーリーでもあり、特撮もあり、戦争シーンもあり、人間関係のドラマチックさもあるこの映画を、中学から高校にかけて観られたということも、この映画を好きになった要因のような気がする。


この映画を最初に観たときは、日本でも公開前から「すごい映画が来る」と宣伝されていたので、原作を買ってちょっと読んでから観に行きました。
王道ファンタジーのようでいて、実は意外と独特な雰囲気を持つ映画なので、世界観を感じるためにもまず原作をほんの少しでも読むのが良いかもです。

なんといっても原作は、最初にホビットや指輪に関しての細かい設定を、まるで本当の歴史のように語られる構成なので、物語の背景にものすごい広がりがあるように想像力が刺激されたのを覚えている。(そして実際に本当の歴史並みの設定が用意されているのがまた凄い)

映画だけ観るとわからない登場人物達の人間関係もあるけど、原作をちょこっと読んでおけば「まあ、過去に色々あったんだろう」で片付けられるので、原作の第一巻を副読本として読みながら映画も観てみるのが、個人的にはオススメの見方です。回りくどくてサーセン。
そして面白かったら原作を読み進めれば良いと思います。


このSEEは、いくつかの公開版には収まらなかったエピソードが入っている再編集版のため、それによって時間は長くなったものの、さらに話が濃く、深く、それでいてわかりやすくもなっているので、本当にオススメです!
長いという方はドラマを見るつもりで休み休み観るのもアリですね。


この映画の中で好きなシーンをあえて挙げるなら、オープニングのホビット庄のシーンと、第2部に繋がるラストですね。
ホビット庄のシーンは、ロケーションの素晴らしさもあって観ているだけでもホントに面白いんですけど、特に一度シリーズを最後まで通して観た後にここに戻って来ると、もうこのオープニングだけで泣けてきます。
ラストの方は、一つの話を3部に分けているという構造だからというのもありますが、「まだまだ冒険は続く」という余韻を残すのが最高ですね。このラストから1年間待たなければいけなかった公開時と比べて、今はお金を払えばすぐに続きが観られるというのは幸せでしかないですよ!

このシリーズは音楽もすごい良くて、ホビット庄や、種族に応じたテーマ曲が耳に馴染むのも最高です。

ちなみに、SEEにはセル版だとメイキング映像が付いて来るんですが、身長が違いすぎるホビットをどうやって映像で再現したか、エルフの里やドワーフの坑道をどう作り上げたかというところも、「映画作り超面白そうだな…」と思わせてくれる内容になっているのでこちらも必見です。