まりぃくりすてぃ

砂漠の白い太陽のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

砂漠の白い太陽(1970年製作の映画)
3.4
久々にオチャノ(お茶の水)に来た。黒い系の服が多くてもっとオシャレしなよと呼びかけたくなるDD(男子学生)みたいのやロングヘア率高い気がちょっとするJDみたいのが何人も歩いてて、あたしも全然若いつもりでもこの子らに比べりゃ大人なんだな~とムカツキながら(←ウソ)、アテネフランセの隣の隣のビルに貼ってある「日本犬展覧会 入場無料」のポスターなんかに惹かれついでにぶらぶら進んだら、「女坂」っていうのがぽっかり口をあけてた。渋谷駅からイメフォへ行く途中にも確か「金玉坂」っていうウケるのあったよね(←このまえ友達♀がわざとなのか声に出してそう読んだ。実際は金王坂だよ)、、どれどれ、ちょっと歩いてみようね、とビルの谷間のその「女坂」に踏み出そうとしたら、、、ぎゃゔーーぅっ!!! 何この急な下りの階段坂っ! 勾配45度以上ある! 中折れの先がどこまで下りてくのか見えないし! 最初の数歩で転げ落ちそう。これムリ。恐るべし女坂。歩くまい。「急下りの、曲がりくねった、長い」女坂なんて。まったくもう。紅白の赤組のトリで石川さゆりか誰かが「天城越え」とまちがえて鬼気迫る顔つきで唄っちゃいそうなネーミング。。。。。。

てわけで、その近くのアテネフランセにすごすご戻って、このソ連映画観た。傑作の予感、モゾモゾ。いや、少し別の意味でモゾモゾしっぱなしの映画だった。は?
主役スーホフ♂は可も不可もなく、砂漠で堀り起こしたサイード♂と、悪者アブドゥラ♂がかっこよかった。
二大脇役ペトルーハ♂(従卒)&ギュリチュタイ♀(第一夫人になる人)が味感もってただけに、その二人の “一緒くたな悲運” はあたし的には残念なほう。もちょっと彼らを見ていたかったから。
サブリミナルみたく時折登場する愛しのカテリーナさん♀、ストレンジ。赤く装っててマトリョーシカみたい。。。
映画全体の狙いはストレートに活劇なんだけど、ソ連はまずはサーカスの国だったから、サーカスは「曲芸+動物+道化」なのであって、中でも道化師な動作(と間合い)のちりばめが本作の場合は意識的な感じに鮮明だった。
そのうえで、中央アジアらしさ充満な、撃ち合い&刺し合いを淡々とキメてくる。面白さを褒めるには観おわりのくたびれを持て余したあたしだが、たるみを批判するには各人物の濃さに後味をもらいすぎてる。

とりあえずアテネを出て、夜の女坂を「わーっっ」と活劇気分で駆け下り、、、る気にはべつにならなかった。オチャノの駅まで普通におしとやかに歩いた。