のら

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星ののらのレビュー・感想・評価

3.5
機動戦士ガンダムの前日譚シリーズの最終話にして前作で描かれなかったルウム戦役からTVシリーズの第一話の直前までを描く。

特にルウム戦役のパートは非常に見応えがある。特に前作があまりMSの活躍する場面が少なかっただけに、20分強ある戦闘シーンだけでも見る価値のある作りになっている。

ルウム戦役自体は全体の三分の一程度だが、その後の展開も政治ドラマとして良く出来ている。キシリアとギレンの関係性など、その後のTVシリーズに関わる伏線が沢山描けいるので飽きることなく最後まで見れる。特にレビル奪還作戦に間接的にシャアが関わっている所などは面白い。またマ・クベといったTVシリーズでは支離滅裂な印象を受けるキャラクターも行動原理が描けている。

もちろん本シリーズ全体を通してみると、ガンダムとの会敵ないしシャアがサイドセブンに到着する所で終わった方が、スマートな終わり方になった気もするが、機動戦士ガンダムをシャアないしはジオン側から描いた作品としては悪くなくいし、単体の作品としてみた場合もルウム戦役のパートだけでなく非常に満足度の高い仕上がりになっている。
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