すたっく

アナと雪の女王2のすたっくのレビュー・感想・評価

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)
3.9
エルサとアナ、そして彼女らをとりまく人や物の物語。その2作目ということで、前作と比較してレビューをしてみます。

①音楽について
相変わらずひとつひとつの曲が高いクオリティを持っており、妥協しない強いこだわりを感じられます。また、前作に比べてキャッチーさや親しみやすさは控えめですが、歌うキャラクターを掘り下げつつ、各々の課題(テーマ)を真正面から歌い上げるメッセージ性はより強くなっている印象です。

②ストーリーについて
前回よりかなりボリューミー。壮大なストーリーを二時間にも満たない時間で仕立てなければならず、広げた風呂敷を畳みきれているかというと、どうしても粗が目立ちます。特に挙げられるのは二点で、ノーサルドラ族については掘り下げ不足が目立ちますし、精霊達は影が薄く、オラフのような賑やかし以上の役割を期待すると、肩透かしに思うかもしれません。
ギャグのキレは前作より増していて、とても面白いです。メインストーリーでは目立てないクリストフも、ここぞとばかりに生き生きと立ち回って楽しませてくれます。

③映像について
前作は雪の表現に力をいれていて、それに対する青々とした自然も美しい印象です。
その精密さは今作にも受け継がれており、ストーリーの関係もあって、前作よりさらに美しく幻想的な表現がふんだんに盛り込まれています。総じて、「映像が楽しい」と感じられます。流石ディズニー。

総括すると、話は難しいですが、前作を見て「キャラクターや世界観が好きだ」と思った方には一見の価値がある映画です。
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