中産階級ぶたくんを舐めるな

アナと雪の女王2の中産階級ぶたくんを舐めるなのレビュー・感想・評価

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)
2.8
【引き算でつくられた消極的な映画】

寝坊して学校をすっぽかしてしまったので諦めて観に行った映画です。学校の課題もロクにやってなかったので、せめてかわりに観た映画くらい真面目に評論しようかと思ったんですけど、気付けば2週間、3週間と経ち……朧げな記憶を頼りに適当コキますよ。(ちなみに字幕で一回観ただけです。)

大ヒットした前作が「Let it Go」という代表曲に引っ張られて内容ごと改変した女性観の変革を遅まきながら提唱する話でした。今回は改変してしまった結果、逆算して話に落とし前をつける後日談でした。
盛り上がりに欠け、つまらないパッとしないのは作品づくりのアプローチ自体が前作に帰属しているからなんですよ。だから今回の「Show yourself」「into the unknown」とかはメッセージ性が繰り返し(またはレリゴーありきで作られている)為に"後の祭り感"が非常に強かったです。
あとザックリと引っかかった不満点として
2人のお姫様をめぐるベタな着地ですね。
エルサは山へ芝刈りに、アナはふもとで結婚しましたってなんだよ!?
主体的な女性像を提示しながらも片方は結婚という結果を伴うという結末は如何にも旧態依然としているし、(同性愛的なアイコンとなったエルサが山奥で暮らすのも然り)前作を踏まえて更に発展させた"新たな価値観"とやらを提示する気概は全く感じませんでした。

視覚効果とか側の追究には余念がないディズニー(ピクサー)ですが、同年の『トイストーリー4』といい、御伽話を否定してまで現実の問題とコミットさせる事自体を目的化し過ぎですよ。