10円様

アナと雪の女王2の10円様のレビュー・感想・評価

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)
3.9
遅れ馳せながらやっと鑑賞することができました!それもこれもDisney +に入会したおかげです。NetflixといいDisney +といいコロナの影響もあるのでしょうが、今後の映画の観方を大きく変えるコンテンツであるのは間違いありません。
ムーランの公開も宙ぶらりんになったし…

ところで知ってますか?前回のアナと雪の女王はアメリカでは興行収入初登場1位を取っていません。意外ですよね。グロスは2億ほどだと言われていました。ただ作中歌の「レットイットゴー」が一人歩きするくらいのメガヒットを出しそこから1位に返り咲きグロスは3億に跳ね上がるました。最終的には4億ドル超えています。ここはさすがディズニー映画と呼べるでしょう。

そしてその続編なんですが、前回はテーマエルサの目覚めに対して今回はエルサの出生に焦点をたてています。舞台はアレンデールから離れ、ノーサルドラがいる森や、ハートアランになるのですが、前作に比べて小ぢんまり感がありましたね。言ってみれば姉妹の愛を描いた作品です。

しかしそうかと思って観れば何気に大人向けの作品でもありました。それがアレンデールが起した民族排他運動です。調べてみるとこのノーサルドラという民族はモデルがいて、それをサーミ族といいます。本来クリストフがそれにあたるキャラだったのですが、サーミ族の雰囲気は全く出せておらず、今回はサーミ族とディズニーが契約を結ぶまでしてノーサルドラのコンサルタントをやったんですね。トナカイに乗って移動するという文化や、万物に精霊が宿るといった宗教観を反映させています。これは北欧諸国がかつてサーミに同化政策を行った事に対しての贖罪だともいえるでしょう。
真実を知る毎に強くなっていくエルサ、力は無いけどどこまでも直向きなアナ。そんな二人の姉妹愛の中に自然と過去の過ちを組み込むあたりはさすがですね!

全体的にかなり面白かったですが、レット・イット・ゴーを上回る楽曲に出会えず…やはりエルサのキャラ設定まで白紙に戻したあの歌は本当に神曲でしたよ。
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