焦げすーも

ボヘミアン・ラプソディの焦げすーものレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
5.0
文句ナシの満点。ライブ・エイドの大団円に向けて感情のリミッターを一気に外される展開が最高。そう、ライブ直前にスタッフが音量リミットボタンを解除した瞬間に、我々観客はウェンブリーアリーナと一体化したのだ。
フレディのコンプレックスや苦悩が歌詞に詰まっているということが、話が進むにつれて分かってきて、ライブのシーンで爆発する。涙腺が崩壊しないわけがない。

フィクションなのかもしれないが、ライブ直前のフレディの告白シーンでの言葉も染みる。俺を絶対に哀れに思うなと言い、実際、亡くなるまでエイズもゲイも公にカミングアウトしなかった。
フレディが公にカミングアウトしていたらゲイやエイズについての偏見が変わっていたかもしれないという後出し論もあるようだが、当時の状況を考えるとメディアに攻撃されるのは目に見えていただろう。選ばれた曲目の歌詞の意味を考えるとライブ・エイドでのパフォーマンスはある種のカミングアウトであったと言えるのではなかろうか。

QUEENの他のメンバーもかなり実物に似せてきていてgood。髪もじゃブライアン・メイがかなり似てる。ベースのジョン役がやたら普通の服装で何やねんと思ったら、エンドロールの実映像で日曜昼のパパみたいなポロシャツ姿でビックリさせられた。
バンドメンバーが「家族」だと言えるような音楽グループというのも珍しいなあと思ったが、録音や演奏シーンの節々から無邪気なアットホームさが溢れているように感じた。
焦げすーも

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