このレビューはネタバレを含みます
自分の元に2度目の青春がやってきたのかと…それぐらい愛おしくなる体験。
みんなが実際に一生懸命かるたの練習に打ち込んだことが作品に反映されているからこそなのかな。
競技かるたの格好良さ、この年代ならではのコンプレックス、個の成長、組織としての成長…これら原作の持つ重要な要素をここまでバランス良く仕上げてしまうなんて。ましてや本作においては原作と違う点もあるのに…むしろそれが不可欠な要素だと思えるくらい。
新入生の筑波くんと菫ちゃんもスッと入ってくる。
皆まで言わずとも少しの場面でそのキャラクターの行動心理を分からせるようになってるからキャラクターが浅いという感想にならない。
そもそもみんなが「現状をより良くしたい(成長したい)」って意識を共通して持ってるから邪魔なキャラがいないのよね。
ジンクスに縛られない本当の強さ－
ちはやふるのキャラクターで一番多くの人が投影しやすいのは太一だと思っていて。千早たちのように感じが良いわけではなくかるたにおいては普通の能力の人間がある程度強くなったキャラクター。
何事もある程度できるようになってからの一線を越えることが普通の人間には難しい。そこを越えんとして思い込みやジンクスを払い除ける姿はそれはもう熱くて熱くて…とんでもない緊張感を一緒に味わえた。
映画としてどうこう語るより先にこの作品たちに対してグッツグツに湧き上がった愛着をどこに持っていけばいいかわからなくて困った…みんな最高だよ…
歌合わせと最後のイラスト良い…奥ゆかしくも情熱的で美しい。
本当に、素敵なものを作ってくれたものだ…早く…Blu-ray BOXの情報を我に…
