LalaーMukuーMerry

ちはやふる ー結びーのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)
3.7
百人一首で知っている歌は指折り数えるくらいしかないので、上の句を聞いただけで下の句の札を取るという、超人技としか思えない競技かるたの世界には全く入っていけそうにない私。
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上の句は、競技かるたというものを素人にもわかりやすく伝える楽しい映画、下の句は団体戦を共に戦う仲間との繋がりとかにじ~んとくる映画でした。「上の句」が初級編で、「下の句」が中級編とすると、この「結び」は完全に上級編。
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常人の能力をあまりにも超えた人物が登場すると(名人とかクイーンとか)、共感もできず感心を通り越して笑えて来ました(実際の名人戦でも、発声の前に音を感じて札を取るというようなことがあるのでしょうか?)超人的能力とか運命戦とか、ハイレベルな勝負(全国大会決勝)の行方という一点に、ストーリーが絞られてくるので、そこにそこまで重きを置く必要はないと考える私には、なんだかなぁ、という感じでした。(新鮮味がなくなってしまったというのもあり・・・)
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3作シリーズとなってますが「上の句」だけで十分、一歩譲って「下の句」と合わせて完結でもよかったのでは?というのが素直な感想です。原作は高校1年編、2年編、3年編という構成になっているようなので、それに従ったのかもしれませんが、3年編は後輩部員を育て未来を託すという先輩・後輩の繋がりをもっと濃く描けば、演出によっては全国大会の勝負よりももっと感動的なストーリーになったのではとも思ったりしました。