茶一郎

ランペイジ 巨獣大乱闘の茶一郎のレビュー・感想・評価

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)
3.9
 スマホカメラの画素数も、理想の男性の身長も、何でもかんでも大きければ大きいほど良いものですので、とっても大きな怪獣が出てくる本作『ランペイジ』は良い映画です。

 ブラッド・ペイトン監督 & ドウェイン・ジョンソン主演の間違いの無いコンビ、前作『カリフォルニア・ダウン』では陸・海・空、全ての状況においてレスキューをこなしていた陸猿・海猿・空猿なロック様が本作では猿(ゴリラ)と互角にコミュニケーションを取るという描写から始まるのですから大爆笑。
 ドウェイン・ジョンソン扮する主人公が「元特殊部隊の動物学者」という「そんな奴いる訳ねーだろ!」なツッコミ所ありまくりな設定を聞いた瞬間から科学的考証やご都合主義的展開(ロック様が高セキュリティを誇る大企業の研究所の鍵を脚力で突破します)も不思議と気にならなくなります。
 そんな『ランペイジ』は御察しの通り、荒唐無稽上等、B級上等な作品ですが、しっかり今までに見たことのないモノを見せてくれるという点で、非常に優れた作品だと思いました。
 
 「見たことのないモノを見せてくれる」と言えばブラッド・ペイトン監督前作の『カリフォルニア・ダウン』。未曾有の大地震によって街が、ビルが大崩壊していく驚きの画を見せてくれました。本作『ランペイジ』における「見たことのないモノ」も非常にそれに近く、やや語り口がモタつく前半とは打って変わって後半の「『キングコング:髑髏島の巨神』in市街地」な怪獣バトルは「見たことのないモノ」だらけ、見応えたっぷりです。アレがアレするシーン(ネタバレ)をワンカットで見せるなど「見たことのないモノを見せる」という一点において演出も力が入ります。
 思えばブラッド・ペイトン監督の出世作『センター・オブ・ジ・アース2』(ドウェイン・ジョンソン主演)も巨大トカゲや巨大鳥など巨大化した動物とロック様が闘う非常に愉快な映画でしたので、本作『ランペイジ』は、『センター・オブ・ジ・アース2』と『カリフォルニア・ダウン』との良い所取りを集めた作品とも言えるかもしれません。とにかく最高です。

 最高。いや何が最高って、巨大化したゴリラよりも、巨大化した強化オオカミよりも、巨大化したワニよりも、何よりもロック様が強いということです。脇腹に銃を撃たれた直後に、ロック様がデカいロケットランチャーを担いで市街地を走りながら巨大ワニと闘っているんですよ!「え?さっき銃に打たれたよね」と思って見ていると、ロック様すかさず「急所を外れていた」と。なるほど!これは最高な映画に間違いありません!
茶一郎

茶一郎