けんたろう

検察側の罪人のけんたろうのレビュー・感想・評価

検察側の罪人(2018年製作の映画)
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難しかったので、2回観て自分なりに咀嚼してみた。
【①イオンシネマ小樽THXで鑑賞】
【②ユナイテッド・シネマ札幌で鑑賞】

はじめ観た時は、正義の崩壊を描いた話かと思ったが、それは違ったようだ。
自分の抱いてた正義に失望し、かつて自分が軽蔑していた道へ歩みだすエリートと、エリートがかつて抱いてた正義を信じる新人の師弟関係が、変化していく様を描いた話であると今は思う。

橘さん(吉高由里子)は「100%の正義も無い」と言っていたが、それはどうも怪しい。
普通の人ならばたしかにそうだろうが、最上(キムタク)の場合は100%正義であったと思う。
しかしある夜にその100%を全て否定され、最上における正義は変わった。彼の視点で言えば「正義は変わりゆくもの」

だが沖野(二宮和也)視点で言えば「100%の正義は無く、正義の人(最上)も必ず過ちを犯す」
彼らの考えの違いを見ると、なるほどたしかに「正義がぶつかり合う」という言葉もよくわかった。