SC相模原全面協力の下、
ロゴからユニから何もかもそっくりのJ3クラブ「ビッグカイト相模原」が舞台。
ここまでするならSC相模原そのものを使って良かったのでは説。
スポンサーの関係とかいろいろあるんかな。
とりあえずJリーグ好きには絶対楽しめるやつ。
特に下位カテゴリ経験クラブのサポーターの人は間違いない。
ホペイロ、つまり用具係の目からプロサッカークラブを描いているので、
サッカーにそこまで詳しくない人でも楽しめる部分はあるけど、
たぶんプロビンチャのサポーター経験者じゃないと、
劇中で描かれるサポーターの熱とか、
昇格への想いとか、
そういうのがパッションとして伝わりにくいかなとも思う。
ホペイロが主人公っていうのは、
それはあくまでも切り口に過ぎなくて、
映画としての根っこにあるのは、
選手、スタッフ、サポーター、スポンサー、
その全員が持ってる昇格への想いだから、
それがどんなに強いものかって、
たぶん実体験がないとそもそもなんだよな。
正直、ホペイロについて知りたいなら、
増島みどりさんの「サッカーのない人生なんて!」って新書を読んだほうがよっぽど良い。
この映画はそうじゃなくて、
ぼくらサポーターが夢見てやまない「昇格」というものを、
選手やスタッフが、
他のどんなしがらみや感情を捨ててでも目指す。
その嬉しさや尊さが集約されているのだ。
そういうのじゃない人にもわかりやすいようになのか、
それともただの尺稼ぎなのか、
スポンサーの投資詐欺のエピソードとか、
なんか余計なものがちょこちょこ入っちゃってるのだけが残念。
小さいクラブのスポンサーってさ、
わりともっと本気でサポートしてくれてるよ?
ほとんどのサッカー映画でそうなんだけど、
ゴールの大事なシーンでスローにするのはマジでダメ。
サッカーの持つダイナミズムがスローになった瞬間に全部消えるんだよなあ。
演者が実際にプレーできるかっていう部分はあるけど、
顔とか判別できない程度に、スタンドからの視点で充分燃えるんだけどなあ。
スタジアムで実際のプレー観ててさ、
もちろん実際だからスローでも何でもないのに、
本当に大事なゴールが決まった時って、
ボールがゴールに入った瞬間に本当に時間が止まったように感じるんだよな。
それがサッカーなんだけどなあ。