skm818

BPM ビート・パー・ミニットのskm818のレビュー・感想・評価

3.8
多分1990年代だと思うんだけど、パリのエイズアクティビスト団体(ゲイが中心だが女性や血液製剤感染者とその親やHIV陰性の人もいる)で活動する若者たちを描いた映画。登場人物多いけど、それぞれキャラが立っていて生きている。
主人公としてショーンというメンバーとその恋人でやっぱりメンバーのナタンに焦点が当たり、後半はショーンがエイズの悪化でどんどん弱って死に向かっていくので、見ていてつらいものがあるけど、淡々と描かれていて、その分悲しみが深い。イチャイチャシーンが可愛かった。
エイズに対する認識がまだ偏見にまみれていた頃の話で、見ながら当時のことを思い出したりしていた。日本でも偏見ひどかったからな。
色々と議論しながら仲違いしながら工夫しながら奇抜でカジュアルな抗議行動を繰り広げ、その後クラブで踊りまくる。こういうのいいなあ。しょっちゅう逮捕されてるけど。運動のやり方、どうやって社会や抗議対象の相手に訴えていくのか? どこまでならやって許されるのか? というようなことも考えさせられる。
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