みかん

すばらしき映画音楽たちのみかんのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.0
「斬新さを競ってるわけじゃなく純粋に楽しんでる」って冒頭の言葉がとても素敵だ。

音楽のイメージが先行する名作も、音楽が彩っている名作もたくさんある。
映画本編は見たことがなくても、音楽は聴いたことがある作品もたくさんある。
007、タイタニック、スター・ウォーズ、ロッキー、インディ・ジョーンズ、E.T.、ジュラシックパーク、マッドマックス・・・。
本作に出てきていない作品ももちろん、意識的に音楽を聴いていたわけじゃないけど、何度も見ていない作品ですら耳に馴染んでる。

印象的なサウンドや演出効果音も同じで、サイコのシャワーシーンで不快で耳障りなだけの音を音楽と合わせることで恐怖感と残酷さを表現しているって話や、ジョーズの2音での緊迫感とか。
ダース・ベイダーの行進のような重低音とか。
改めて解説されて分かる凄さ。

あと、個人的に大好きなロードやホビットシリーズのハワード・ショアとか、サントラも死ぬほど聴いてたし、曲聴くだけで映画のシーンがぶわぁってよみがえって懐かしさとかも相まって幸せな気持ちになった。
デヴィッド・アーノルドもSHERLOCKにはまってた時にサントラ聴きまくってたし、ブライアン・タイラーはアイアンマンで繰り返し聴いてた。今でも聴くしね。
ちなみに、最近はマイケル・ジアッチーノとダニー・エルフマン関連のサントラを聴いてます。
これは春に見たドクター・ストレンジの影響。

本作でも語られていたけど、映画に限った話じゃなく、音に体が反応する。
音楽を聴いて、メロディーを聴いて、感情を揺さぶられることって頻繁にはないけど、経験したときの興奮って素晴らしいです。
素晴らしい音楽体験だし、映画体験です。
映画を家より映画館で見るのが好きなのは、作品へより没入したいし体感したいから。
集中を散らしたくないから。
音にも集中したいからって理由も大きい。
映画館だと、衣擦れや靴の音、本をめくる音とか、普段聴こえているような生活音すら効果的に響くのがたまらなく好き。

映画作品における音楽の力はすさまじい。
そんな当たり前の素晴らしさを、たくさんの作品を見ているなかで忘れていたなって気づかされました。
この作品と同じ作曲者だったんだ!とかの驚きもあったりで楽しかった。

映画を楽しむ際は、音楽にも意識的に着目すると楽しさ倍増だなって思いました!
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