白瀬青

トップガン マーヴェリックの白瀬青のレビュー・感想・評価

4.8
前作とほぼ同じプロットをたどりながらエキサイティング。
前作が好きな人にふんだんにサービスしながらも時代を意識している。
そんなトップガンの36年ぶり続編。

まるで自分が空母の甲板やコックピットにいるような臨場感は映画館で体感するアトラクションのようで、「映画である意味」「映画館で観る意味」において近年の映画中最強の一作。

トップガンという空戦映画、撮る側はスポーツ映画として撮っているというインタビューがあって。
(ところでこれは爽快さの由縁だと同時に戦争をエクストリームスポーツとして魅力的に見せることの危険性とかプロパガンダ性もあって悩ましいという複雑な話です)
スポーツ映画改めて前作と共に2作続けて見ると、空のガルパン、空の戦車道なんですよね。
一応最後に実戦はやるんだけど、人死にはエクストリームスポーツにはつきものの不慮の事故であって、話の大半は対戦形式の試合であり、ヤマノトップガンスピードレースであると……「なぜかロステクのドッグファイトを守るスポーツ」であって実際の軍隊の泥臭さがない男のガルパン、空の戦車道。
(もちろん戦車も有人戦闘機も現役で訓練してるのだけど、「剣が実戦戦力として価値がなくなり剣道になったように、戦車の要らない世界では戦車は女もすなるスポーツになるだろう」ってのがガルパン世界観で、トップガンのドッグファイトはそういう位置にある気がするという話)


ところで今回スクリーンX (三面180°スクリーン)での視聴でした。
ずっと高い金払ってサイドに要らん映像出てくるスクリーンXが気が散って嫌いだったんですけど、トップガンのスクリーンXはすごかった……フライトシーンだけ、スクリーンX用に撮ったサイド映像が流れて、本当に甲板やコックピットに自分がいた。俺が、俺たちが、トップガンだ!
スクリーンX、お前はトップガンになるために生まれてきたんだよ。
白瀬青

白瀬青