ハリウッド版の是枝監督作品といったようなかんじで、映像のセンスはピカイチ。フロリダの陽気とカラフルな色彩、そして子どもたちの笑顔がとても印象的。前半は子どもたちの日常の過ごし方をただ観ているだけなのに飽きることがない。
しかし、モーテルで暮らす貧しい親子たちの姿をえがいたこの作品において、最後は登場人物たちの弱さみたいな共感できる要素を期待していたが、最後までそれはなかった。ムーニーが少しかわいかったくらいだが、最後の演出も個人的にはイマイチ。個人的にこういった取っ付きにくい人を主人公に据える場合はどうしても改心する瞬間を求めてしまう。
子どもたちのためにも、お金を騙し取る方法や汚い言葉を教えるのではなく、勉強の面白さを教えたり、真面目に働く姿を見せてあげて欲しい。
