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ビール・ストリートの恋人たちのsnatchのレビュー・感想・評価

3.8
結構、終盤近くになるまでずっと、この映画はどこへ向かっているのだろうと、最後はどうするのかと思いながら観ていた。が、本当に動かないありのままの、あの現実を映したラストを観て、やっとわかった。ああ、こうやって数えきれない恋人たち家族たちが、離れ辛い悲しみの道や崩壊していく道を通ってきたんだと次々に迫ってきた。その迫りかたは、突然ですが黒澤明監督の「夢」のトンネルのシーン、死者何千何万の兵隊と括られるが、しかし彼等は1人1人に名前があって…とその時に受けた感情と似ていた。
「ムーンライト」と同様に、街の片隅に放り投げられた名もなき人間のような扱いを受けた人々に目を向けて、本当に優しく、そして現実を厳しく取り上げる監督だなと思いました。
愛の表現も、しっとりと繊細に、こんなに真剣に丁寧に描く監督は珍しいのではと思ってしまう。
主役の女の子←ママになる年齢ですが…死語に近いですが、可憐なお花のような純粋さ😍でした!ファッションも‼︎あと、バスタブシャボンのシーンも可愛すぎるだろ〰︎😍🛁
観終わった後、じっくり「ムーンライト」を観たくなる。咆哮するスパイク・リーも大好きですが、この監督の静かなる闘いも見逃せない🤩
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