ベルサイユ製麺

ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.4
ダニエル・ラドクリフ、生きた状態でジャングルへ!
生きてこそ、だな?

せーの、映画で南米をもっと元気にしよー!☻豊かな自然溢れるボリビアの魅力をPRする為に作られました!地方創生作品…です。…異論は自分の中にも有りますよ?
実話ベース。1980年、軍を辞め、バックパック背負って冒険の日々のヨッシー・ギンズバーグ。道中知り合った“聖人”マーカスと“伝説の写真家”ケヴィンと共にボリビアでエキゾ体験を満喫しています。ある日、現地で声を掛けてきた、怪しそうで怪しくない、少し怪しい(ネタが凄く古臭い)ガイドの男カールに、未開の地や少数民族の話を聞かされ一気に盛り上がってしまいます。仲間2人を必死に説得、ついに安全の保証皆無、本物の冒険へと出発したのですが…。

実話ベースの冒険物語となると『イントゥ・ザ・ワイルド』の事などが想起されますが、今作はあれよりかなりウェット&メッシー。また、(途中まで)仲間と一緒に行動する事になり、このことが却って現実面でも心理面に於いても悪く働いてしまっている感。あと、結末が真反対。
終盤、極度の焦燥と疲労で幻覚や白昼夢を見る段に至っては、『ライフ・オブ・パイ』や、ズバリ『スイスアーミーマン』みたいな展開も見られるようになります。
とにかく密林の鬱陶しさがぐわんぐわんに伝わってきて、見てるだけで息苦しい。自分は暑いの・嫌、湿気・嫌、虫・嫌、怪我・嫌。なのにジャングル歩いてるだけでニヤニヤが抑えられない探検家達一行はもうマジ変態です。ハリガネムシでも飼っているのか⁇
それでもだんだん道行きが怪しくなり、アドレナリンもスカスカになっちゃってからの消沈ぶり…。ハリガネムシ逃げちゃった?マーカス、可哀想!足、ズタボロ…。
なんとなく、彼らがジャングルを愛せなくなってからはジャングルの方も彼らを拒絶するような印象になり、特に109分目の出来事!虫ダメな人は絶対見ちゃいかん!!!スクワ〜ム!

終盤はひたすら迷いまくるヨッシー。ベロが伸びたり卵を産んだり出来ないのか⁈蟻さんパワーの無敵タイムには笑ってしまいましたが、実話ベースとは言え、実際どの程度アレなんでしょうね?マジマジのマジなのかな?ホントにあんなに顔がナス色になるものなのかな?(混同)
ともあれ程よくエンターテイメント的ですし、軽い気持ちでヒエエエエとか言いながら観るのには最適だと思います。こここそが楽園、放課後はいつもパーティ。?

あと、実話物のお約束のエンドクレジットの実写シーン。本来あまり好きでは無いのですが、今作は何故だかしっくり来ました。良いムードでしたよ。
教訓は、“ジャングルでもどこでもスマホは必須!あと、虫コナーズも!”です。そもそも不要不急の場合には外出は避けたい。コタツで冒険映画が正解である!♪ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル? 断る!!!