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赤色彗星倶楽部のkのレビュー・感想・評価

赤色彗星倶楽部(2017年製作の映画)
3.5
昨年のpffで日活賞とぴあ映画生活賞をダブル受賞した今作。制作は早稲田大学映画研究会。

ストーリーは平坦で、良い意味で展開の予想はつかなかったです。学生が作っただけあって、高校生の日常の普遍性はリアル。その中で、異種「天文部」の学生の青春が描かれるんですが、何というか甘酸っぱいんですよね。個人的には好きです。

アテレコの雑さ、意味深なカットの数々、登場人物の使い捨て感、色々ありますが、とりあえずはラストシーンの屋上について。まず、あの星空がきれいでした。東京では見れない夜空ですよ。からの、机ブリッジを歩く二人、なんとも青春的な2ショットでありながら、ストーリーの流れを考えると幻想的な1シーン。現実か虚構か、それを含めても素晴らしいシーンだと思います。

監督、脚本、編集を務めた武井監督。実は個人的に付き合いがありまして。本当に独特の雰囲気と世界観をもった静かな方なんですけど、話してみると面白い方なんですよ。作中時々描かれるコミカルなシーンも、武井さんらしさが出てるなと個人的に感じてしまい、つい笑ってしまいました。次回作も期待したいところです。
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