ダニエル・クレイグ最後のボンドを見届けに行ってきた。
現場を退きヴェスパーと一生を過ごすと決めた後の悲劇。そこからこのダニエルボンドが動き出したような、そんな気がする。これまでの007はボンドガールというボンドに抱かれる女、情報提供した後組織に殺される、みたいな扱いだったのが時代の流れと共にその扱いも変わってきた。ダニエルボンドの公式？もボンドガールではなくボンドウーマンと呼称しているようだし、ベッドシーンもなければ任務の相方として対等に活躍する女性たちが観られちゃう。
今作はまさに上記の集大成で新しい時代のボンドの完成になったと思うんだよね。
そしてやっぱりその中でもやっぱりダニエル版ボンドの魅力は愚直で硬派なとこだと自分は思う。カジノロワイヤルのヴェスパーへの本当の愛に目覚めて職務を一度は辞する思いだったが、敢えなく悲劇の別れ。
普通なら自作で何事もなかったように別の女(ボンドガール)を口説いて抱いてマティーニをグビッとイッてるはず。もちろん、ステアでなくシェイクで。
ところがどっこい、今回は引きずる引きずる。なんならこの新作ノータイムダイでさえ彼女への根底の想いは消えていない。
でも新しい人生を歩み始めたボンドはマドレーヌと共に再び本当に愛する人を見つけられて、やっと救われた幸せな日々を過ごしていた…なんて真面目な純粋な男や！完璧人間じゃない、普通の男の面も持ち合わせるエージェント。恋愛も本気でしちゃうけど仕事もボロボロになりながら頑張る！人間関係も裏切りもあったり上司に色々言われたり、なんか本当とにかくこの人間味よっ！これが良いんよっ！
そんなジェームズがやっと、やっと本当に安息できる、幸せな日々を送れてよかったな～( ノД`)
って、もうまさに綺麗なフラグでしかなかったのである！
冒頭の幸せタイムはもういつこれが崩壊するのかというハラハラドキドキ、からのドーン！！
からのビリー・アイリッシュの美声とともに流れるオープニングシーン。
鳥肌ですわ。
マドレーヌの過去シーンも緊張感あって最高の最高！
前半は本当わくわくして最高に面白かった。星5.0間違いなく。
ただね、今回のヴィランであるサフィンが動き出してから何か退屈気味になってしまった。最強の敵とあったのでスカイフォールのラウル・シルバを超えるやばい奴か！？と期待したが…。うーん。
確かにやばい奴なんだけどね。やっていることは。規模も半端なく悪いことやっているし。
期待しすぎたかなと言う感じではあるもののそこからラストの007らしからぬ、だけどもダニエルボンド版らしい最後は、本当に15年間ありかとうと思う。まあ実際スカイフォールまではBlu-rayで一気観した身分ですが、このシリーズは一生残る厚みがあったと思う。その完結までしっかりと観ることができて、出演陣、製作スタッフには本当にご苦労様と言いたい(←なぜに上から？)。
観終わった後はビリー・アイリッシュの曲がより一層良い曲に聴こえてきて、アデルとサム・スミスとセットでヘビロテしちゃってるくらい好き。
さーて、しばらくダニエルの余韻が落ち着いたら今度は次のボン候補の話題ですね。
僕はやっぱりトム・ハーディーにやってもらいたいですなぁ～(^O^)
