これは非常に紛らわしい作品ですね。
てっきり鈴木くんの父親が佐藤さんだと思っていました。途中で佐藤さんのプロットと生田さん、瑛太さんのプロットと全く関係ないことに気づいてびっくりしました。要するにこれは詩をテーマにしたドラマ映画といろんなキャラが入り乱れる映画をクロスオーバーさせた作品ですね。
作風は若干暗めです。私の場合は極端に暗い作品は嫌いですが、極端に明るいのも苦手です。いい塩梅の作品は好きです。キャストの演技は申し分ないのですが、ストーリー構成や情報の開示の仕方が下手な作品だなという印象です。まず瑛太さんの秘密や生田さんの秘密を前半のうちから暴露して置いておいてそこから友情であったり、苦悩や葛藤させる方が良いと思います。この辺りは「君の名は」や「万引家族」の方が格段に優れていると思います。
それから、富田さんの絵の謎が解明されないまま終わったという印象です。実際にいつどこで鈴木くんが書いたのかが分からないまま終わってしまいました。あと夏帆さんの事情ももっと早く出すべきだったと思います。それだけに前半が勿体なかったです。
そして、ドラゴンボールのテーマ曲を歌うシーンは笑ってしまいました。あれはわざとああいう風に歌ってるのか気になりました。指摘ではありませんが、その辺りどうなんだろうと思いました。
まあ、演技はさすがですが、まだまだな作品でした。
残念です。
