ブルームーン男爵

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のブルームーン男爵のレビュー・感想・評価

3.9
全斗煥による軍事クーデターにより、軍事独裁政権となった1980年の韓国が舞台。日本にいたドイツ人記者が、戒厳令が発動された光州に入り、軍事政権の横暴をを決死の覚悟で世界に報道した実話の映画化。

丸腰の一般市民が銃撃されていくシーンは衝撃的だ。このドイツ人記者がいなければ、暴政は隠蔽されていたかもしれない。

シネマート新宿で観たが、前半の軽快なソンガンホの演技には笑い声が聞こえたが、後半の銃撃戦とソウルへの逃走劇には涙腺が緩ん出る方が多かった。映画館での鑑賞はこういう周囲の反応がわかるのがいい。

ドイツ人記者のインタビューがラストに挿入されているが、この事件後、タクシー運転手には再会できなかったらしい。

全体的に出来は良いが、やたら感動を煽る音楽に若干集中力削がれたり、カーチェイスあたりで主人公のタクシーのノロノロさにイライラしたりしてしまった。