原作の主人公でもある本人が脚本まで書いてるのね。
珍しいパターン。
そのせいか、いつも変なロック臭を感じさせる豊田監督が、この作品に関しては極めて真っ当な作りで驚いた。いやほんとに。
ちゃんと子供の時代から順を追って、わかりやすく将棋人生を描いている。
キャストが中々豪華。
松たか子の綺麗な先生が印象的。
上白石萌音のいい娘の結末が…
イッセー緒方と小林薫がめっちゃいい味。
早乙女太一のうらぶれた感じ。
全て良かった。
劇伴も悪くない。
子供時代のアコギのアルペジオ、
大人の対戦中のエレキのカッティング。
ロック畑の人だろうと思ったら、なんとブランキーの照井さんだった。
他にもやって欲しい。
頭を使う棋士が、タバコやアルコールやパチンコて、プロになれなくて当然な気もする。
ましてや自室を溜まり場にして真面目に将棋に向かい合ってないのは…
アマになってからプロに勝つまでの道のりをもう少しだけ丁寧に描いて欲しかった。
同僚OLの石橋静河がまだふっくらしてて垢抜けてなくてびっくりした。
2度目の松たか子の葉書登場と、最終戦にみんな出てくる辺りには、ちょっと泣きそうになった。いや結構泣きました…
豊田監督てこんな王道の作り方する人だっけ?驚いた。
まさか豊田監督に泣かされるとは。
ただ最後に野田洋次郎の台詞は完全な蛇足。
そこは泣くだけで良かった。
こんな映画が撮れるなら、もっと撮って欲しい。
エンディングの曲も良かった。
新井浩史はどこに出てたんだろう?
WOWOW側がカットしたのかな?
残念。
ただ子供時代と青春時代はもう少しカット出来るので、少し短めにすれば更に印象が良くなったかもしれない。
後半最後の盛り上げは素晴らしかった。
少し甘めに3.9で。