事件にスポットを当てていると言うより、
マーク・フェルト個人にスポットを当てている。
思っていたニュアンスと違ったが、
これはこれでわるくない。が、
少し、分かりづらいかな、とは思う。
マーク・フェルトは、俺は、とか、
私は、とは言わない。
まるで彼本人が、FBIそのものように、
我々は、とか、FBIは、と口にする。
何でもアリの世界で、モラルや正義を
保ち続けるのは、困難なのだろうなぁーと
思う。彼にとってFBIが全てだった。
高い理想があったのだと思う。
(大統領の陰謀)や
(ペンタゴン・ペーパーズ)は
ワシントン・ポスト側からの視点で、
FBI側の視点から、あの事件と言うより
あの時代を知れたことはよかった。
フォレスト・ウィッテカーの
(ラストキング・オブ・スコットランド)
を思い出す。国の大きい小さい、
豊かさ貧しさ関係なく、権力者が
その力の使い方を誤った時の恐怖を
感じる。ニクソンが辞めていなかったら、
と思うと恐ろしくも感じるが、
(スノーデン)の告発を知ると、
あっ、ニクソンが辞めても辞めなくても
変わらない国なのだな、と気付く。
もっと根っこは深くて、もっと闇は深い。
あの時代、
嘘や虚栄、腐敗、違法行為、保身だらけの中
マーク・フェルトの魂まで透けて見えそうな
ほど、息遣いを感じるほどに、
マーク・フェルトに肉薄してゆく。
リーアム・ニーソンも良かったし、
全体としてはすごく良かったんだけど、
もう少しメリハリが欲しかったかな。
ペンタゴン・ペーパーズ、大統領の陰謀、
ザ・シークレットマン←なんだこの邦題
そして、フロスト×ニクソン
順番でいくと、そんなところでしょうか?
ホプキンスのニクソンも入れますか?