『MCU』シリーズ23作目
MCU版『スパイダーマン』2作目
スパイダーマンとして活躍を続けてきたピーターは、夏休みに学校の仲間たちと2週間ヨーロッパへ修学旅行に出かける。そんな中、水の都ベネチアで巨大なモンスターが出現し、異次元から来た謎のヒーロー・ミステリオが人々の危機を救う。一方、ピーターは元S.H.I.E.L.D.長官のニック・フューリーと再会。エレメンタルズと呼ばれる自然の力を操る存在が、ヨーロッパ各地に脅威をもたらしていることを知る。トニー・スターク亡き後のピーター・パーカーの物語。
時系列でいうと『アベンジャーズ/エンドゲーム』直後のお話。そのため、トニー・スタークが亡くなり、次のアイアンマンは誰になるのかというのが本作の主題となる。そして、次なるアイアンマンの候補としてスパイダーマンが浮上し、彼の後を継ぐのでは?というのが本作のメインストーリー。
ヨーロッパへ修学旅行ということで舞台は、イタリア、オランダ、ロンドンと趣深い美しい街並みが次から次へと登場する。
アイアンマンが亡くなり、世間からはスパイダーマンが後を継ぐのでは?と考えられていたが、その後を継ぐには自分には荷が重すぎるとピーターは感じていた。
そんな中、ヨーロッパの街に突如出現したエレメンタリーという巨大な怪物が現れ、違う世界からやってきたというヒーロー「ミステリオ」が敵を倒して街を救う。
ピーターはミステリオの紳士的な態度に次期アイアンマンはこの人が相応しいと考え、トニー・スタークがピーターに託したAI搭載のサングラス「E.D.I.T.H.」をミステリオに託すが…
その行動が世界を危機に陥れることに…
『ホームカミング』の時に恋をしていたリズへの想いは終わりを告げ、本作ではこの世界のMJことミシェル・ジョーンズに恋をしていくピーター。スパイダーマンに恋をしていたリズとは違い、ピーター・パーカーに恋をするサバサバした雰囲気のMJがとても愛おしい。
ピーターと同じように彼女に恋をする恋敵のクラスメイトに対して、「E.D.I.T.H.」を使い危うくミサイルで攻撃してしまいそうになる高校生らしいノリが面白くて笑えた。
そして、今作ではピーターの親友のネッドも恋をするという新しくワクワクする展開へ。個人的にはMJよりもネッドの彼女の方が可愛くて好みだったな。
幻影の仮想空間なのか?それとも現実なのか?ドローンによって創り出されたハイクオリティなバーチャル空間のバトルには、観ているコチラも騙されてしまった。ドローン視点の映像も大迫力で凄いし、ヴィランが最新技術のドローンを駆使してハメようとしてくるあたりも斬新で面白い。
金魚鉢を被った様な球体のヒーロー・ミステリオによる正体明かしや、メディアを駆使して評判落とすといった陰湿なやり口がえぐい…
あたかも都合のいいところだけを切り取って編集した映像は、現代社会に警鐘を鳴らす風刺的な皮肉さがこもっているように感じた。
ミステリオ演じるジェイク・ギレンホールのダークな雰囲気がとても似合っていた。
衝撃的なラストから『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』へと繋がっていく…
MCU作品をほとんど鑑賞していないので登場するキャラや話の繋がりが分からなくて作品の深みを感じることができなかった。これを機にMCUシリーズを全部観たいなと思った。この世界観を最大限理解して楽しみたい。