ひろぽん

あと1センチの恋のひろぽんのレビュー・感想・評価

あと1センチの恋(2014年製作の映画)
3.5
6歳から幼馴染のロージーとアレックスは、小さい頃から青春を共に過ごしてきた。周りが何とも思わない変な会話を真剣に話すことができる唯一無二の関係。高校生になりお互いが将来を語り、それぞれの夢のために地元を離れる決意をする。そんなある日、ロージーの妊娠が発覚する。相手は同級生で好きでもない相手。アレックスには相談せず1人で子供を育てていくことを決めたロージー。近づいてもあと1センチのところで何度もすれ違ってしまう2人の恋を描いた物語。


幼馴染の親友であり大切な存在だからこそ、今までの関係が崩れてしまうのではないかと思い、恋愛関係に発展させることに臆病になってしまう。近づいたり離れたりする絶妙な2人の距離感が物語の最後まで本当にもどかしい。

タイミングが遅かったり早かったりと、人生で一番大切なことは全てタイミングだということが作品を通して感じられる。

目の前に現れた相手と恋をして、失敗する度にお互いに相手のことを思い出して、期待をするけどすれ違ってしまう。

自分に見合うからと簡単に結婚してみたり、別れを繰り返すロージーとアレックスの感覚が軽すぎてイマイチ共感できない部分が多かった。

いくらでも代わりはいるからと飽きたら捨てて、ダメだったらまた戻ろうかと考える思考から、2人が最終的にくっついたとしてもスグに別れてしまうのではないかと思ってしまった。

アレックスはハーバードを卒業して医者に、ロージーはボストン大学に合格する頭脳明晰で容姿端麗な幼馴染の2人だからこそ成立する世界観なんだと思う。

ロージーのように夢を追いかけようとしても、妊娠して子どもができてしまうと夢を諦めざるを得ないという状況がとてもリアル。行きたい大学に合格し、コレから希望を持って生きるぞって時に人生設計があっという間に崩れるのだから複雑な心境になる気持ちも分かる。

グレッグの避妊に失敗する姿や、あっという間に行為が終わってしまったのに「良かった?」と質問する姿が男として情けなさすぎて笑った。

アレックスがもっと男らしく行動していたら未来は変わっていたのかもしれない。冒頭の2人のキスシーンは胸がキュンキュンするくらい美しかった。

リリー・コリンズの美貌には癒されたし、サム・クラフリンのクールな振る舞いと爽やかな笑顔は本当に格好良かった。

自然光や音楽の使い方がとても良く映像もキラキラしており綺麗だったし、その映像に合う音楽も素敵だった。

何回か鑑賞してるけど、個人的にはあんまり好みではない作品。出演している俳優は好きだから、すれ違いの多いもどかしいストーリーがイマイチ好きじゃないのかもしれない。
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