このレビューはネタバレを含みます
サノスの指パッチンで同級生との年齢差が生まれてしまった世界でスタートする本作。
別のユニバースから来たと名乗る自称ヒーローを、闇を抱えた役ならお手の物ギレンホールが演じる。
ドローンと投影機で作り上げたMR世界に翻弄される大衆、今回描かれたようなハイテク企業の暴走は政府よりも権力が強いと言われているアメリカのGAFAや中国のBATHのようなプラットフォーム企業への権力譲渡の危険性を警告しているかのようであった。
どちらかというと権力者側であるアイアンマンの後継者として、過去のリーダー像とは決別し、アイアンマンとは異なるリーダーを目指すスパイダーマンの成長を描いており、新生アベンジャーズに向けた良いスタートダッシュとなった作品だと思う。
AC/DCとレッドツェッペリンを知ったかぶりで間違えるスパイダーマンのにわか感は笑えた。
そしてジョーダンピール監督がオバマ大統領の動画を使用して警鐘を鳴らしたことでも有名なディープフェイク技術が登場。
なりすましか現実か、ヒーローたちにもファクトチェックが求められる時代に突入、フェイクニュースによる市民とヒーロー間の歪みがどうなるか、今後の映画が楽しみである。