リーアム兄さんさんの映画レビュー・感想・評価

リーアム兄さん

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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.4

父親からの圧力によって抑圧されたネグレクト家庭で育つコット。
姉妹の中でも自己表現もできない内気な性格。
そんなコットが母方の親戚に預けられ一夏を過ごす物語。
そんな優しい親戚夫婦に隠された過去を街の
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.6

10年前の『風立ちぬ』では、自分の好きな航空機の設計者である主人公にクリエイターとしての苦悩と価値観を投影し、映画監督が生涯に1本は作るフェデリコフェリーニの『8 1/2』的な作品であった。アルフォン>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.7

『私ときどきレッサーパンダ』を主軸として『RRR』の肩車合体、『レミーのおいしいレストラン』の動物から料理のレクチャー、『ソーセージパーティ』の下品描写、『花様年華』のロマンスシーン、『2001年宇宙>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.5

黒澤明の『羅生門』を参考に、被害者・加害者・被害者の旦那3者の視点でレイプ事件の真相を描き、デュエル(決闘)に向かって物語が進行する。80歳を超えたリドリースコットの原点回帰、長編デビュー作『デュエリ>>続きを読む

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

3.8

有名俳優を起用せず本人達に演技させ経費削減映画を撮ることで有名なクロエジャオ監督。テレンスマリック映画でお馴染みマジックアワーと逆光をくみあわた美しい映像が広がる。騎馬民族ラコタスー族である主人公にと>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.4

どんなミッションもこなし死の淵から蘇ってきた歩く殺人兵器ジェームズボンド、比喩から本当の兵器に!?なぜダニエレクレイグ版007が終わってしまうのかその謎を知りたければ劇場へ!と紹介したくなる作品。>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.3

モブキャラがプログラム通りの動作をしなくなったら・・カラーオブハート、恋はデジャヴ、トゥルーマン・ショーのように何かの役割で予定調和的行動を取らされていた主人公、自分の知らない世界に直面し、困惑の中自>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.7

デビットエアー監督作ではスーサイドスクワットなのに本当の捨て身の戦闘が描かれず、Queen音楽を使用したtrailerマーケティング依存の物足りない作品であった。

トランプ大統領信者であるネトウヨ達
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.3

キャロルやララランドのようにカラーコーディネートされたポップな映像と共に繰り広げられる男達への復讐劇。タランティーノ映画とは異なる立ち上がる女性をキャリーマリガンが演じる。男性優位女性蔑視の炭鉱労働で>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.3

突如目を覚ますと、二人部屋の殺風景が広がる。CUBE、SAWシリーズのようなシチュエーションスリラーもの。

金持ちがより金持ちになれば、そこから流れ落ちる税金や投資による再分配によって、自ずと下位層
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

2.8

目が見えず音声情報で獲物を捕食するクリーチャーの正体が判明した1作目に続く、第2作目となる本作品。2作目からの新規参入者向けにクリーチャーが世界を侵略する発端とこの世界での設定を冒頭で描き、今回のテー>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

トマピケティの『21世期の資本論』によって日常的に感じていた資本主義による格差が定量化され、その縮まぬ格差を描く映画がカンヌ映画祭受賞が続く現代。カンヌ映画祭で賞を取りたきゃ格差を描けと言わんばかりに>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

3.0

メディアによる世論操作で博士号を取得したロジャーアイルズがTOPに君臨するFOX。体のラインが強調された服を着せられた女性陣に突如訴えられる本作。現存する人物を訴訟覚悟で実名でバイスの制作チームが描く>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.5

ホーリーマウンテン、叫びとささやき、ゲットアウト、ウィッカーマンの系譜を受け継ぎアリアスターがヘレディタリの次に描く作品、それが夏至。夜這いなど祭りといえば古くから見知らぬ男女のセックスイベント、フリ>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

スコセッシ監督のキングオブコメディ、タクシードライバーをベースとしてジョーカー誕生までを描いた作品。コメディアンの地位を奪う側、この世は腐ってる俺が銃で成敗してやると自分の世界のヒーローを演じていたロ>>続きを読む

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ジュニアハイスクールの卒業を迎えるごく普通の女の子ケイラの物語。ニキビ面でぽっちゃり、いわゆるスクールカーストの底辺にいる女の子。細身のイケてる女の子とは表面だけの付き合いを繰り返す日々、そして女の裸>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

増大するメキシコからの不法移民、彼らは奴隷のように低賃金で働き、相対的に人件費が高いトランプの支持層であるブルーカラー層の白人達は職を奪われたと叫ぶ。しかし職を奪われたのははたして白人だけだろうか。鎖>>続きを読む

フリーソロ(2018年製作の映画)

4.0

エルキャピタンのフリーソロに挑むクライマーを描く。成功したデンティストレベルの収入があるにもかかわらず、クライマー仲間が死んでいくにもかかわらず、なぜ挑み続けるのか。他者よりも興奮トリガーが異なるから>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.5

ヌーベルバーグ作品だけでなくB級作品からも引用するシュンペーターが提唱するイノベーションを肌で感じることができる作品。シナリオに関係ないセリフ、中身は意味をなさないマクガフィンであるアタッシュケースな>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.9

タランティーノお得意の復讐シリーズ。デスプルーフではあおり運転手、イングロリアスバスターズではナチ、ジャンゴでは奴隷商人、そして今回はチャールズマンソンと愉快なピッピー軍団。

妊婦であるシャロンテー
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ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)

4.5

アメリカの中でも治安が悪く、殺人事件が多いことでも有名なオークランドに黒人として生まれてきてしまった男の宿命を描いた映画。

予告で描かれたシーンは序盤で回収され、本当に伝えたいメッセージがところどこ
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

サノスの指パッチンで同級生との年齢差が生まれてしまった世界でスタートする本作。
別のユニバースから来たと名乗る自称ヒーローを、闇を抱えた役ならお手の物ギレンホールが演じる。

ドローンと投影機で作り上
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アラジン(2019年製作の映画)

3.4

アラジンの一番の見どころである突如始まるジニーの独創的な世界を実写で表現、投資家としての一面を持つ元ドル箱俳優ウィルスミスのユーモア溢れる独壇場であった。しかし、脚本命である作品に定評があったガイリッ>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

厚生労働省のデータ改ざん、GDP計算方法の変更など政府の統計データは信用できないと揶揄され中国と同じポジションに転落していく現代の日本。カタコト外国人記者目線で描き日本の世論操作の闇にメスをいれる。最>>続きを読む

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ボー・ピープの美しく、たくましく、そしてチャーミングな姿に惚れる人が続出する映画。キスは積極的だが男の決断には影でそっと見守るそんな受け身的な貴婦人であったボーと全くの別人となった姿で再会。ボーの生き>>続きを読む

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

4.8

パレスチナ難民とキリスト教徒のいざこざが国家を揺るがす裁判へと発展。強情な態度をやめお互いの歴史的背景を知ることによる和解には感動した。現実世界の紛争も和解できれば良いのだけどそんな上手くはいかない。>>続きを読む

犬ヶ島(2018年製作の映画)

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和太鼓音楽が印象的だがこれはおそらくポルノサイト金髪天国からインスパイアされたものだと思う。音楽のリズムがほぼ一緒、ウェスアンダーソンはポルノにも精通していたとは

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

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west wing newsroomで同じみアーロン・ソーキン初監督作品。お得意の台詞の応酬で裏ポーカービジネスの成功と没落を描く。アイトーニャの母親と同様父親ケビンコスナーの教育がキーになった作品。>>続きを読む

ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた(2017年製作の映画)

3.5

パトリオットデイでは犯人捜査をメインに描き、今回は生存しボストンの希望となった青年を描く。オプラウィンフリー、スポーツ業界、メディアの話題づくりに利用される普通の一般市民が英雄視される。ジェイク演じる>>続きを読む

質屋(1964年製作の映画)

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サブリミナルカットでナチのトラウマを表現。
CASH、メルカリ、e-bayなどが当たり前となっているスマホネイティブな若者は質屋とい商売形態の存在も分からない人いるだろう。モノクロだが見入ってしまう絵
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

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愛を知らない女トーニャハーディング、ワーキングクラスのピカレスクロマンと思いきや転落劇。周知の事実のオンパレードで靴紐のくだりをどう表現するか楽しみだったが意外に普通。トーニャだけでなく日本の首相も身>>続きを読む

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