ねまる

劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-のねまるのレビュー・感想・評価

3.8
『コードブルー』といえば、
ドクターヘリ、
5人のフェロー、
Mr.Childrenの「HANABI」が
欠かせない要因だと思うんです。

数多ある医療モノの中でも、
災害現場に直接赴き、非常事態が起こる中でも瞬時に判断し、悩みながらも、行動していく姿に心打たれる。
それがドクターヘリ。

そして、10年前よくこのメンバー集めたなと思える5人の役者。5人みんなが成長していく姿を時を経て感じていくし、5人の絆も描かれる。
そして、この5人に影響を与える周りの医者たちも素晴らしい。

3クールのドラマ、SPドラマ、そして映画。クールごとで主題歌が変わる作品もあるが、10年間ずっと通して使用され続けたこの曲。
もはやこの曲なしで、コードブルーを語ることは出来ないし、主題歌というのはこうあるべきだと思える楽曲。


これは、ドラマだろうが、映画だろうが変わらなかった。

でも、今回の映画に、物足りなさを感じたことは事実だった。

私はひとつ見落としていたんだ。
もう一つコードブルーに欠かせないことがあると。

それは、林宏司の脚本。
ドラマでいうとシーズン1.2の脚本を書いていた方。
脚本がシーズン3と映画は別の方に変わっている。

各話の最初と最後に語られるナレーション。難しくてなかなか理解することが出来なかった頃もあったけど、
毎度驚かされて、深くて、考えさせられた。

でも、シーズン3と映画は、メッセージが薄かったんだ。

伝えたいことにフォーカスするために、他のことを削るのはいいんだけど、
長い時間をかけて描くところと、削るところの配分を間違えている感じがする。

真剣佑が涙を堪えながら、笑って、
喋ると涙が溢れそうだから言葉を声に出せないシーンは素敵だったけど、
泣けなかったなぁ。泣きたかったなぁ。

映画館に観に行かなかったのがいけないのかもしれない。
でも、毎回テレビでドラマ1話で泣けるのに、同じようにみて薄っぺらいと感じてしまうのは、映画好きとしてはショックですね。

2019.07.31
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2021.07.14

救急モノのドラマが多い今クール。
レジェンドを久しぶりに観直した。
本当はドラマ版を観たかったけど。
酷く辛口に書いた過去のレビュー。
脚本の安達さんに謝らなきゃ。
私が求めていたコードブルーは、
お涙頂戴でもラブでもコーチでも無かっただけ。
そして少しハードルを上げ過ぎたの。
映画は大円団でないとだもんね。

久しぶりに再生したこの映画版。
序盤の回想シーンで涙出た。
5人のフェローたちが、いかに苦しみ、傷を負って、でも助け合って、成長してきたか。
心の奥で覚えてたから。
彼らが歩んできた道がそこにはちゃんと見えたから。
やっぱりね、5人の話が観たかったんだと思う。ドラマ3は後輩育成の話でも、映画は5人の話を中心して欲しかった。
患者さんとの関わりや一つ一つの命を大切にする救命ドラマだからこそね。

1.2シーズンと比べた話であって、
このシリーズは本当に良くできている。
主要キャストが誰も離脱せず続投し、
実力のある大人の脇役たちが順に支え、
同じ道の上を歩き続けた。
私の中で医療ドラマと言ったら、この作品と答えられる。
大切な作品です。
ねまる

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