さとり

劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-のさとりのレビュー・感想・評価

4.5
医師として、仲間に出会って10年。医学生として6年。研修医時代を含めるともっと長く、医療の道を歩んできた(冴島さんは臨床歴が医師より長いのだろう)。

シリーズは3作続いた。3作続くだけ、彼らの関係性が魅力的でどこか安心していた。そんな彼らとは、この作品で一旦さようならという事になる。
不思議な事にいつまでも心地よい関係性で居られるには努力だけじゃなくて、その人の意志が関係してくる。けれど、その別れが悲しみに暮れるだけではないのは、すでに彼らが家族であるから。ですよね!

私はこの2時間超えの作品の中で、「ゼクシィ」の話が好きなんです。とっても気持ちがわかる。何度も絶望した彼女の救いとなってるのはたったそれだけの事。なのに、本当に嬉しい瞬間ってやっぱり人生には訪れて、それが生き続けてる小さな希望となっているの。
きっと、どんな人にも訪れると信じたい。雪村さんにもこれからそういう人生のイベントが起きて欲しいと心から願ってる。それを獲得できるのは生きている人だけだから(これは灰谷先生にも向けた言葉のつもり)。

作品の設定が冬だから地上波放送を冬にしていただけたのは良かった。なんなら公開を3月とかにしたら、境遇が似てる人がもっといそうなのに。

劇場ではIMAX上映で観ました。船が衝突したシーンはずっと冷たい風が吹いていて、現場はこんなに寒いんだと思いました。臨場感が視覚聴覚以外にも体験できるって貴重だったなと思いました。
さとり

さとり