真っ黒こげ太郎

神と共に 第一章:罪と罰の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

神と共に 第一章:罪と罰(2018年製作の映画)
4.5
少女を救出するも、あっけなく死んでしまった消防士のキム・ジャホン。
ジャホンは冥界の3人の使者に導かれて、「49日以内に地獄を巡り、7つの地獄の裁判で無罪にならなければ生まれ変われない」というルールの元、地獄を巡る事になる。

そんな中、実直なはずのジャホンの過去が明らかになったり、ジャホンの周りや現世に地獄鬼や怨霊が現れ地獄が揺らぎ始めたりと、様々な難関が立ちはだかる。

ジャホンの過去に隠された秘密とは!?
そしてジャホンは裁判で無罪を勝ち取り、生まれ変わる事ができるのか!?



死を向かえた消防士が冥界の使者と共に生まれ変わるための旅に挑む、韓国産のファンタジー・アドベンチャー。

何やら世界中で公開され、ヒットしてるらしい一作。
第二章も公開予定らしい。

正直、韓国のファンタジー物ってどうなん?と思いながらも観てみたわけだが、これが結構面白かった!

内容上記の通り、地獄巡りのお話だが、地獄の描写がファンタジーの世界みたく書かれていて、楽しめる。
VFXを使ったアクションも普通に見ごたえがある。
(個人的には近年の明るいアメコミ映画の作風を思い出しました。)

テンポは良いし、コメディとシリアスのバランスがしっかりしていて観てて楽しめる。

しかし個人的に一番良かったのが、ジャホンを取り巻く“家族”の物語がとても素晴らしかった。
ジャホンには弟と母親がいるのだが、彼らとジャホンの関係が話が進むたびに明らかになっていくのが面白い。
それらのドラマが事件のカギになっていき、更には裁判の行方も左右させる。

クライマックスでは積み重ねてきた“家族”のドラマが収束して、凄い感動的なクライマックスを迎える。
正直、お気楽な冒険ファンタジー一色な作品だと思っていたので、まさかここまでドラマでグッとさせられるとは思わなんだ。

ネタバレになるので詳しくは書かんが、弟と母親の対話シーンやジャホンの母親のエピローグなんか超グッと来ますよ。
自分が観た劇場では女子客が多かったが、是非家族でも観てほしいと思った。

内容自体は目新しさは少な目だし、多く残された伏線部分についていくのが大変だったが、エンタメ精神満点で、ドラマもしっかり作り込まれた、ファンタジー・アドベンチャーの快作です。
上映してる所は少ないですし、「第一章」とありますが、本作単体でも楽しめると思うので(ここら辺もアメコミっぽい)、是非とも観てほしいです。オススメ。


しかし、こんな綺麗にまとまっちゃって、第二章どうすんだろ。w
次回作が観たいと思う一方、本作で高ーく上がったハードルをちゃんとクリアできるのかどうかが心配です。w

Next→   「神と共に 第二章:因と縁」!
次は最近株価上昇中のマ・ドンソクアニキも出るぞ!!!
次回ではどう活躍してくれるのか、楽しみですね。