ショウコ

飢えたライオンのショウコのレビュー・感想・評価

飢えたライオン(2017年製作の映画)
3.4
指紋とかルミノール反応とか硝煙反応とかカンフーとか…映画は犯罪に必要な知識を与えてくれる。この作品はまるで「SNSで他人を陥れる方法」をレクチャーしているかの様でした📝

エロ動画が流出して、これアンタじゃない?とビッチの烙印を押され逃げ場を失っていく女子高生を定点カメラで追っていく…。ホントに覗き見してるみたい。SNSという凶器による攻撃は防御不能!簡単だし誰かをやり込めたければ効果絶大だ

もちろん主題はそこではなく、攻撃を受けた時の対処を観客に考えさせる…という作り。ここでは、家族すらも味方してくれない四面楚歌状態が威力をUPさせるのだと示している。
また、放り込まれた肉の様に彼女を貪りつくすメディアや周囲の人間を嫌悪感たっぷりに見せてきます。真偽なんてどうでも良いわけですね。消費という搾取は骨になっても続き、あの散乱したゴミみたいに忘れ去られる…。
ライオンよりピラニアに近い



シーン毎に入るブラックアウトの度にドキッとします。そして、あなたは違うって言えるのかしら?と言わんばかりのラストカット…三人称の作品に見せかけて実は「観客の一人称」だと言える。冒頭からも考えてこれは貞子のビデオだ👁

「子宮に沈める」でも思いましたが、受け止め方を限定せず、作り手の主張による感情誘導を出来るだけ入れ込まない様にする作風なんですね🤔
観てて気分は悪くなるし、運転席から下りてバトンタッチのシーンじゃ吐きそうになったし娯楽性も無いんですけど、こういうメッセージ映画に出資してくれる人が居る事のありがたみを感じました
ショウコ

ショウコ