怪怪怪物!
前前前世!!
ヴァンヴァヴァンダム!!!
学校中で激しいいじめを受けているリン・シューウェイ。
教師も観てみぬフリで全然あてにならず、いじめっ子達に絡まれる毎日を送っていた…。
ある日、問題を起こし、いじめっ子と奉仕活動をやる羽目になったシューウェイ。
奉仕活動にやってきたシューウェイ達は夜、女と子供の怪物に遭遇!!!
だがいじめっ子たちはスキをみて怪物の子供を捕獲!こっそり学校にお持ち帰り!!!
いじめっ子は怪物の子供をいじめ尽くす、シューウェイもいじめから一時的に開放されるが…。
怪物の子供を捕まえたいじめっ子と彼らに振り回されるいじめられっ子を描いた青春&学園ホラー。
どんな内容か知らず、前評判が良かったので何となく借りた本作、てっきりよくあるモンスターパニックかと思いきや、”いじめ”を題材にした何とも重たい学園ドラマだった!!!!
お話は上記の通り、滅茶苦茶ダーク!!!
だが、やたらテンポの良い展開に全編に渡ってポップで小気味のいいコメディとして描いており、胸糞悪いながら最後までもテンポよく観れるのだ。
「凄いぞ!孫文パワーだ!!」
「マジかよぉ!!!」
しかし、本編はシューウェイのいじめや怪物のいじめを徹底的に描いている!!!
野郎も女もシューウェイをバカにし、嘲笑う、最低な連中ばかり。
怪物のいじめに関してはもう完全に拷問レベル。
アメリカのホラー映画のヤク中連中共がマシに思える位。
兎にも角にも本作のクソガキは洒落抜きで腹立ってしょうがない。
こんな連中は、怪物に喰い殺さてしまえ!!!!
…だが、被害者側の主人公、シューウェイも怪物をいじめ、いじめっ子側に加担することにより、彼らと同じ側に寄って行こうとする。
…当然、連中はいじめるのをちょっと弱めただけで何も変わっていない。
挙句いじめっ子達と共にどえらい事をやらかしてしまい、シューウェイも自己嫌悪に陥ってゆく。
ただ、中盤でいじめっ子達がどえらい事をやらかしたシーンは色んな感情が一気に流れ込んできて胸糞悪いやら笑えるやら怖いやらの感情が一気に押し寄せてきた。
そして後半、怪物側をどうするかのお話でシューウェイはとうとう自分で動き出す。
それまで感じていたフラストレーションも一気に晴れる。
そして最終的にシューウェイが出した答え…。
あの凄まじいラストシーンがその答えだろう。
そしてロックかつ凄まじい歌詞のエンディングテーマで本作は完結する。
「親友とか 悪友とか 全部くだらない」
「僕を騙し 陥れ ”冗談だ”と笑う」
「僕の血の中の野獣が この世界をぶっ壊す」
「無限の業(カルマ)よ 早く僕を爆破してくれ」
…そして作中で放った「この世には悪い人間とバカしかいない」という主人公の叫びは、映画が終われど俺達いじめられっ子だった観客の心に永遠(とわ)に刻まれ続けるのだった。
…いやー凄いやられたわ。面白かったわ。
多少ダレるシーンや細かい難点もあるが、あまり気にすることはないだろう。
何か殆どネタバレになってしまった感はあるが、かつてのいじめられっ子や灰色の学生生活を送った人は必見だろう。