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SUNNY 強い気持ち・強い愛のMelkoのレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
3.4
韓国オリジナル版をDVDで見たすこし後にこのリメイク版が公開され…。オリジナルを見て大感動大号泣したから、自分の中でハードルが上がってしまっていて、、満を辞して見てみたけど、うーん…個人的にはやっぱりオリジナルに軍配。
理由は色々あって、

・主人公たちと自分の世代が違う
わたしより10年先輩たちの高校時代。加えてわたしは地方都市出身なので、ギャルたちが世の中を席巻してた事実が遠い
だけど、安室ちゃんやTRF、パフィーはホントどこ行ってもよく流れてて、流行ってた記憶がある
一方、オリジナル版は80年代後半が舞台で自分は生まれてないので、異国のこととはいえ、歴史も含めて、あー、こういう世の中だったんだなあと俯瞰して見られた。
リメイク版は、知ってることと体感したことが自分の中で中途半端になってしまった。

・喧嘩シーンが少なめで物足りない
女子なのに、バッチリがっちり喧嘩するギャップと戦闘シーンのおかしさがオリジナル版は面白かったのに、リメイク版はそれが控えめ。後にサニーがバラバラになるきっかけを作る問題児と、敵対する喧嘩グループをまとめてしまったため、喧嘩のカタルシスも控えめ

・主人公がダサくない
オリジナル版のナミは可愛いけどたしかにダサかった。というよりイモかった。
リメイク版の広瀬すずは、ただかわいい。決してダサくない。これだと、グループ随一の美人になるべきナナが霞んでしまう。
オリジナルのスジは透明感抜群でクールビューティだったが、ナナも違う路線でイケてたとは思う。

・仲間たちのキャラが薄い
オリジナル版は、高校生の頃と大人の頃で、個性がそのまま受け継がれキャラ立ちしてたが、リメイク版は良くも悪くもみんな綺麗なのでキャラが薄い…
また、ポッチャリ、ヤンキー、お嬢、電波系と、色んなキャラがごっちゃ煮なのがサニーの良さなのに、リメイクはそれが薄めなのも気になる。

と、あまりこういうリメイクもので比較はしたくないものだけど、どうしてもオリジナルの感動は自分の中で超えられなかったので何故だろうと思い。。

とはいえ、JKたちの演技は世代完コピな感じがしてなかなか良かったし、
リリーフランキーの探偵も良い味出してた。
MVPは文句なしで鰤谷ちゃん。よく頑張った!よく振り切った!

ユウコの「なんでイマドキの女子高生ってあんなに静かなんだろうね」の言葉でわかる、あの時代のJKの凄まじいパワーにハッとさせられた。世の中的には絶対不景気だったはずだけど、たしかに、なんであんなにみんな楽しそうだったんだろう。
「お前ら大人バカにしてんだろ!」て大人に言われて、「バカにしてまーす」って明るく言えるJKでいたかった、わたしも。とか、
散々好き勝手してるけど、絶対体は売らない気高さも持ってるのは当たり前だけどでも偉いな、とか感じて、自分はどうだったかな、楽しい日々を送ってたかな、とか改めて自分の学生時代を省みたりした。

あと、ワタル役の三浦くんね。。
ロン毛全然似合ってないけど、鰤から守ってくれた時の目はかっこよかったし、
「じゃっ!」の時のクシャっと笑った顔が…とても素敵だった。。
初恋はいつだって、甘酸っぱくて切ない。
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