しろくま

リズと青い鳥のしろくまのレビュー・感想・評価

リズと青い鳥(2018年製作の映画)
4.0
《今度の自由曲は〝リズと青い鳥〟》〝子どもの頃絵本で読んだことあるんだよなあ。ずっと一人ぼっちだったリズのところに、ある日知らない少女がやって来て、二人は仲良くなって一緒に暮らし始めるんだけど…〟

〝響け!ユーフォニアム〟の続編で、3年生になったオーボエ担当の鎧塚みぞれとフルート担当の傘木希美にスポットを当てたスピンオフ的な作品。もちろんこれまでの主要メンバーの黄前久美子も高坂麗奈も出てくるけど、ほんのちょっとだけ。でも助演女優賞級のグッジョブでしっかり爪痕を残しているのは流石だね。これまであまり目立たなかった部員のみぞれや希美を主役にするのって冒険だと思うけど、誰もが主人公っていうのはいいね。

引っ込み思案なみぞれにとって社交的でみんなから好かれている希美は憧れの存在で、いつも一緒にいられるだけでよかったのに…。〝リズと青い鳥〟の青い鳥のように希美もいつか、自分の元を去っていくのではないかと不安に感じるみぞれにとって、リズが青い鳥を大空に羽ばたかせるために別れを決意するのが理解できず、どうしても演奏に感情が込められなかったのだが…。

〝リズと青い鳥〟の童話に登場するリズと少女の声を一人二役で演じたのは女優でスケーターの本田望結さん。なぜ、対照的な二人の役を一人で演じることになったのかというと…。それって〝魔女の宅急便〟で魔法使いの少女キキと絵描きのウルスラさんを同じ声優さんがされていたのと一緒で、そこに伝えたい思いが込められていそうだね。それを考えるのも映画を観る楽しみ。

視聴メモ:2024.01.07/003/NHKプラス:Eテレ240102放送
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