グラビティボルト

犯罪都市のグラビティボルトのレビュー・感想・評価

犯罪都市(2017年製作の映画)
4.0
マ・ドンソクが悪党をシバき倒す娯楽アクション。
韓国映画を没個性にしていたグリーングラスの模倣みたいなルックは鳴りを潜めて落ち着いた画角と主演の巨体で勝負している。
冒頭のケンカを仲裁する場面がもう既に主人公の強さ表現になっている話の速さも素晴らしい。
もう1つ注目すべきは「行き着けの料理屋」の使い方。
主人公の優しい一面を表す貧乏少年とのやり取りの舞台である事は勿論、閉めきった小さな部署で悪党を殴りまくる日常と差異を出す為にこの店のドアは常に開かれている。
開いた入り口から巨体の男が飯を喰うカットの愛しさたるや堪らないし、
この開かれてた店は終盤修羅場から逃走し、店に逃げ込んだ悪役を発見する件で有効に作用する。
通りがかったマ・ドンソクが初めて
「閉じた行き着けの店」を見る上、そのガラスが割られてるのだから異常を察知するという理由付けになるのだ。
このようにお話に有効に絡む細部が多くて豊かかつアクションは見易く、
キャラ紹介はまるでシリーズ作品かのようにあっさりこなされるので速い印象。
続編が決まるのも納得だ。