このレビューはネタバレを含みます
高齢の服飾デザイナー男性と若いモデル兼アシスタント女性の愛憎入り交じる関係そして結婚生活。彼女が対話の中で回想する形式。デザイナーの人物像に、私と似たところが多く（全部ではない笑）、自分と重ね合せてしまうことが多かった：デート中断して仕事に没入するワーカホリック、「サプライズ」を嫌うプラクティカルで神経質な性格、業務において恋愛/性愛対象の性別の人々（本作の場合、女性）に囲まれることが多くパートナーの嫉妬を買いやすいこと。共感やハッピーモメントも持ちつつも、徐々にエスカレートする心理ゲームがリアルで、毒キノコバター焼きで頂点に至る（大雑把に、彼女の「あなたを弱らせて私だけの物にする」的な束縛願望と愛憎のミックス、知ってて食していると思われる彼の「望み通りに弱ってやるそして愛せよ」的な自暴自棄と愛憎のミックス、と解釈）。複雑キャラ人物たちの緊張感に満ちた関係性ドラマの秀作。ジョニーグリーンウッドの繊細なピアノ＆ストリングスが控えめ劇伴として完璧
