いやーこれすごい面白かったです。ヴァイオレット以外のキャラクターが屑しかない。ヴァイオレットも退場の仕方こそあんなんでしたけど、セリフだけとはいえ世の理不尽をサバイブしてきた強くて脆い人間として一番キャラクターが描かれていましたし。まあ、それゆえにあの最期を迎えてしまうわけですが。
ヴァイオレットのとの再会シーンの露骨な甘ったるい空間も、しっかりギャグとして機能させるまでに甘ったるくしてくれているし。
最後のアレを成長と捉える屑っぷりも含めてすがすがしいです。ていうかあそこまでの経験をしなければあそこまでの転換が図れないというのもまた屑で良い。
あの能天気(というかノータリン)な屑っぷりというのも、実にこの映画のタイトルに相応しい。
その徹底した受動性ゆえに最悪の展開に巻き込まれながらも成長()する、というのもこの映画のスピリットであろうし。
ランニングタイムのちょうどよさといい「ハッピー・デス・デイ」と並べて観たい映画。
気軽に観れて満足度の高い映画です。