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ブレッドウィナー/生きのびるためにの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アフガン紛争直前から勃発にかけての 2001年後半、タリバン支配下のカブールで、収監された父に代わり、少年に扮して一家を支え、父を救出する少女を描いたアニメ映画。過酷な運命に果敢に立ち向かう少女の健気さと逞しさ、彼女が象徴するものはアフガンに限定されないだろう。ラスト、自由を求める主人公の母、姉、弟が傷つきながらも団結、一方で主人公は犠牲を伴いながらも父を救出、この 2組は再会できるのか?できたとしても前途多難では?と、60% くらいのハッピーエンドが、後味の良さとリアルさを併せ持っていて良い。アメリカ政治の混迷と共にアフガンの未来も不透明に感じられた 2017年、製作陣の様々な思いが察せられる。アニメは平面的で、人物の表情と褐色系強めの色合いに、作画者の個性が出ていて好感。劇中劇では、背景に紙人形レイヤが重ねられたかのように、映像の質感を変えている。劇伴はアフガン?の民族楽器をフィーチャー。エンドクレディットでのアフガン少女たちの笑い声を伴うコーラスが耳に残る
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