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ゲティ家の身代金のandhyphenのレビュー・感想・評価

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)
3.6
セクハラ問題によるケヴィン・スペイシーの降板により、急遽9日間でクリストファー・プラマーで撮り直しほぼほぼ当初の公開に間に合わせたある意味奇跡の作品。そしてそのネタを宣伝に使いまくる手法に商魂を感じる。
物語は実話に基づくもので、緊張感はあるのだが中間が若干だるい。脚本が引っ張り過ぎで、せっかくの俳優たちの名演なのに、という気がした。
ただ、それは観ている私が実話を基にしているが故に「結末を知っている」ことにあるのかもしれない。知らなければ緊迫したサスペンスとして堪能できるだろう。
クリストファー・プラマーは怪物ですね。笑顔すらも怪しいという。出番は別に少ない訳ではないのでかなり大変だったと思うが、全くそれを感じない。最初からクリストファー・プラマーで撮っておけば良かったのにねぇ、と余計なことを考えた。元々キャスト候補になっていたそうだし。
最後のオチというか展開はおそらく完全にフィクションだと思うけれど、あの展開必要だったかな?とは思う。あと、あくまで私の視点ではあそこまで吝嗇を貫くジャン・ポール・ゲティが割にあっさり落ちるのが解せなかった。中がだるい割に後半が拙速だったという印象。
しかし一番人間味があったの、誘拐犯じゃないですかね...。
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