すずき

スカイスクレイパーのすずきのレビュー・感想・評価

スカイスクレイパー(2018年製作の映画)
4.3
アジア人が作ったビルに武装集団が押し入り占拠、ビルの中に残された自分の妻たちを救うため、孤軍奮闘する男の物語…つまり「ダイ・ハード」。プラス「タワーリング・インフェルノ」。

公式でネタを売りにしたようなトレイラーなのが鼻につく人もいたかもしれないけど、ネタとしてもアクション映画としても抜群に面白い!
木曜洋画劇場民なら見るべし。
レジェンダリー・ピクチャーズって、こーゆー「頭悪い系アクション映画」をよく作るよね…。
それ系の映画、一時期ハリウッドで下火だったような気がするから個人的には嬉しい。

本作のドウェイン・ジョンソンは、片足が義足というハンデを負っているが、そんなことはお構いなし、「ランペイジ」以上に人間を辞めているスーパーフィジカルモンスターっぷりを見せる。
それでいて、義足ならではのシーンも所々にあるから、死に設定ではないのが良し。

まず、ビルに潜入する方法から人間辞めてる。
予告編でもあった通り、建設用タワークレーンの鉄骨を登る!人が登れるような作りになってないけど登る!
高さ900m240階のビルの、90階ぐらいで火事だから、300~400mぐらい鉄骨登ってるのか!しかも登りきるまでの時間は、多分長くて数十分。ありえん…

もう一つ度肝を抜かれたシーンが、ビルの壁面を伝うシーン。
「M・Iゴースト・プロトコル」ではトム・クルーズはひみつ道具を使ってビルの壁面を登った。「パディントン」ではハンディ掃除機でクマが壁面を登った。
ではこの映画のドウェインはというと、なんとダクトテープ!
テープの粘着面でビルにひっつきスパイダーマンする…ってアホか!(褒め言葉)
他にもダクトテープは様々な所で大活躍、アメリカ人のダクトテープ好きがよく分かる。

っていうか、ビルの側面を伝わなければならない経緯がヤヴァい。
「閉ざされたドアを開けるため、ビルの操作パネルにたどり着く」、なんだけど、その操作パネルがビル外側にある○○○○の奥、というありえん場所!
ドウェイン・ジョンソンに極悪アクションゲームさせるための悪意ある配置、としか思えんな笑

んでクライマックスなんだけど、最序盤に最上階のハイテク鏡張りの部屋を見せられたら予想できる通り、「燃えよドラゴン」。
清々しいまでの予想通り!
でも、期待を裏切らない、って大事よ。
特にこーゆーおバカアクション映画では。

#元コマンドーシリーズ