薬物中毒でタイの刑務所に服役した元ボクサーの英国人が、中毒を乗り越え、ムエタイを支えに立ち直っていくストーリー。
暴力シーンをはさみつつ、実に淡々と物語は進む。
淡々と、と感じるのは、会話が殆どないからでしょう。しかも、タイ語に関しては殆ど字幕も無し。
これは主人公の目線で、タイ語ワカリマセーンを共有するためなんだろね。
タイの刑務所は環境劣悪で、内部では暴力、薬物、レイプと何でもアリアリ。
それはわかった。めっちゃ伝わった。これに関しては特に言うこと無し。
文句無しという意味じゃなく、感想は何もないという意味。
で、とにかくキツかったのがカメラワーク。
リアリティを求めてか、手ブレでグラッグラ動くカメラワークを多用してるもんで、軽く酔ってしまった。
特に試合や暴力シーンになると、グラグラどころかビュンビュンとカメラを振り回すので、細目で観てても耐えきれずに早送り。
BGMの殆どが、遠くの汽笛のような音のみ。雰囲気重視。
この映画の制作は、とにかくリアリティの追求。
リアルを形作るために、環境、カメラワーク、BGMと、いろいろ手を凝らしているのだが・・そこが合うかどうかは、アナタ次第。