あんがすざろっく

劇場版ポケットモンスター みんなの物語のあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

4.5
サブタイトルが、何かを期待させてくれます。

これは、サトシやピカチュウ、周りのキャラクターやポケモン達みんなの物語。
(僕はまだまだ初心者ですが)ポケモンというアニメを愛する、ファンのみんなの物語。

テレビシリーズとは別のオリジナルストーリーになっています。




舞台は人とポケモンが仲良く暮らす街、フウラシティ。
1年に一度盛大に開かれる「風祭り」を前に、街の外からも多くの人が集まっていた。
祭の最終日には、伝説のポケモン、ルギアが現れ、街に恵みの風を送ってくれるという。

風祭りの成功を願いながら、街に残る秘密を隠し続ける市長。
街外れにある呪いの山に通う幼い少女。
病弱の姪を喜ばせようと、最強のポケモンマスターだと嘯く男。
ポケモンを忌み嫌う老女。
入院中の弟に頼まれ、渋々ポケモン探しの旅に街を訪れた少女。
ポケモンを研究し、その研究発表を控えた気弱な学者。
そして風祭りにやってきた、サトシとピカチュウ。
それぞれのキャラクターが、それぞれの形でポケモンと結びつき、一つのドラマへと集束していく。




今回登場するポケモンは、初期のキャラクターが多いようです。
イーブイはやっぱり可愛いなぁ。

そして、メインになるポケモンは、幻のポケモン、ゼラオラ。
うひゃー、むちゃくちゃカッコイイ🤩‼️
可愛いポケモンもいいけど、僕はこのゼラオラが大好きになりました。

映像の美しさが素晴らしいです。
2018年の作品だから、クオリティは上がってますよね。

本作の監督、今まで劇場版シリーズを手がけてきた湯山邦彦監督ではなく、矢嶋哲生監督という方です。
それまでテレビシリーズには関わっていたそうですが、劇場版の監督作は、本作と「ポケットモンスター ココ」のみだそうです。
やっぱり、視点が違うんでしょうね。

何故老女ヒスイはポケモンを忌み嫌うようになったのか。
山奥に隠された秘密とは何なのか、何故オリバー市長は街の秘密を守り抜こうとするのか。

今までは、ポケモンの可愛さと、アクション満載の冒険がシリーズの魅力だと思っていましたが、本作は人間とポケモンの関係が、大きな枠組みで俯瞰的に語られます。

サトシやポケモン達が必死で頑張る姿が泣けるのではなく、ポケモン達と繋がることで、それぞれのキャラクターが自分の弱さや、新しい自分に気づいたり、塞いでいた自らの過去に向き合い、立ち向かっていく姿に胸が動かされるんです。

声優陣が豪華過ぎてビックリ‼️
毎回これだけ豪華らしいですね。
業界にも、ポケモンファン多いでしょうしね。

今回は、僕の大好きなロケット団には、大きな活躍の場はありません。
悪役と呼べるキャラクターも、登場するのはほんの僅かです。

それでも、今までと違う試みに挑戦しようとした姿勢は、少なくとも僕には感じられました。


必要なことは、ポケモンとの信頼を築くこと。
それは映画の中の話だけではなくて、例えばペットを飼っている方なら、飼い主とペットの関係にも当てはまるし、同じように人と人との繋がりにも言えます。

これはポケモンファンの為だけでなく、映画を見る人みんなの物語。
これからまだポケモンの映画を見ていくつもりですが、恐らく本作はシリーズの中で一番好きな物語だな。
あんがすざろっく

あんがすざろっく