ニトー

溺殺魔 セバスチャン・ドナーのニトーのレビュー・感想・評価

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フレディ感。
監督のフィルモグラフィーから察するにホラー映画作家という感じなのでしょうか。

怪異と水が直接的にかかわるという点ではバーサスのジェイソンぽくもあると言える。ていうか、その辺のオマージュもあるのかもしれない。

うん、結構いいんじゃないですか、これ。まあ、水でいえば「ほの暗い水の底から」とか、別に水を扱ったホラー映画は珍しくもない、というか直接的に人間の「生」と結びついているものだけに、この映画ほどメインに据えずとも往々にして水場のシーンがホラーにはあるわけで。

ただ、本作はそこに能力モノっぽさを付け加えているのが面白い。セバスチャンの能力って、ジョジョとかハンターハンターでありそうですもんね。

飲んだ水を吐き出させて、それでできた小さな水たまりに引き込まれる(スマホの本体が先に引き込まれるというのも上手い)のとか、中々上手いじゃありませんか。

でもああいう引き込む、っていう描写ってどちらかというとJホラーの、それこそ「呪怨」がメジャーにしたような印象があるんですけど、やっぱり監督はJホラー要素も取り入れているのだろうな、と。

エレベーターのくだりのギャグなんかはちゃんと笑えるし、その辺のセンスもまああるのでしょう。

娘の設定は活かしきれていたのかわかりませんが、結構な良作でございましたよ。
ニトー

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