イ・ビョンホンが、とってつけたような妙なヘアスタイルでもカッコいいという事が、よく分かった。お母さん役のユン・ヨジョンの佇まいも、ピアノの奥深さも素敵。でも、特に終盤の展開は腑に落ちなかった。
◇今から観る予定の方向けではありません◇
主人公のジョハが、あんなに大切なピアノを壊し、全てを放棄して家を出て行ってしまったのは、彼の短気がもたらす、人生の同じ過ちの繰り返しとして理解できる。
それが空港かどこかで、偶然、弟のニュースを見てカナダ行きをやめた。その後、当然のように舞い戻り、家族、友人、セレブとジョインしていたが、これはおかしい。
ニュースを見なければ旅立っていたような、弟が成功しなければ再び旅立つような、全てが他人任せの、不安定で芯のない描き方で、ジョハという人物の成長も魅力も感じなかった。
この路線で行くなら、彼が、自ら、自分の気持ちと行動に確実な変化を起こすシナリオにして欲しい。どんなに小さな1ミリのエピソードでもいい。それが全く無いのでモヤモヤした。