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万引き家族の10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

万引き家族(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

万引きを生活基盤とする 6人の擬似家族の絆と生き様。私の知る限り近年の日本映画では珍しい、「社会の暗部を直視し、中規模バジェット以上で、プロダクションクォリティの高い映画」で、そこは評価したい。ただ、問題提起、脱貧困への励まし、ほのぼの家族日常ドラマ、などのテーマがミックスされ、伝えたいことが不明瞭に感じられた。良かったのが、家族内のさまざまな 2人の組合せでのコミュニケーションで、絆の強さが伝わってくる。自分もこんなチームの一員でありたい、と思わせるほど、擬似家族全体にも、本物の家族とはまた違った強い絆。ラスト、もともと賢そうな少年には適切な保護が与えられ未来が開けそうな一方、虐待家族に戻された少女の今後が気になる。映画的には、運命で子供の将来の明暗が分かれてしまうという現実を、冷徹に描いたのだろう。俳優陣の演技はみな素晴らしく、特に子役 2人の今後に期待。アフリカ系民俗色のある細野晴臣のサントラ、映画音楽としてユニークで、非日常感を高めている
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